栄養資格 栄養コンシェルジュ新着情報:脳は治らないのではなく、回復を止めていたのかもしれない―― Nature掲載研究が示した脳卒中回復の新しい可能性
2026年5月14日
■ 「もう回復しない」と感じていませんか?
・脳卒中後の後遺症は一生残るイメージがある
・脳細胞は再生しないと聞いたことがある
・リハビリはある時点で頭打ちになると思っている
・年齢を重ねるほど回復は難しいと感じる
こうしたイメージを持つ方は少なくないかもしれません。
実際、脳卒中は日本でも主要な疾患の一つであり、運動麻痺や言語障害、認知機能低下など、生活へ長期的な影響を及ぼすことがあります。
しかし今回、東京科学大学を中心とした研究グループが、“脳は回復できない”のではなく“回復を途中で止めてしまっている”可能性を示す研究成果を発表しました。
しかも本研究は、世界的学術誌「Nature」に掲載されています。
■ 「脳は治らない」という常識に変化が起きている
これまで脳科学では、「壊れた脳細胞は元に戻らない」という考え方が一般的でした。
一方で、現場では不思議なことも起きています。
リハビリによって、
・歩けなかった人が歩けるようになる
・言葉が出なかった人が話せるようになる
・手が動かなかった人が日常生活を取り戻す
といった変化が見られることがあるからです。
つまり脳には、“機能を取り戻そうとする力”が残されている可能性があったのです。
今回の研究は、その“回復メカニズム”を詳細に解析した点で注目されています。
■ 脳の修復を助けていた「ミクログリア」
研究チームが注目したのは、
👉 ミクログリア
と呼ばれる脳内免疫細胞です。
ミクログリアは、これまで主に「炎症を制御する細胞」として知られていました。
しかし今回の研究では、神経修復にも重要な役割を担っていることが示されました。
研究によると、脳卒中後のミクログリアは、
・IGF1(インスリン様成長因子1)
・SPP1
などの神経栄養因子を分泌し、
・シナプス修復
・髄鞘修復
・神経回路再構築
を支援していることが確認されています。
つまり脳は、 “ただ壊れていく”のではなく“自ら修復を試みている”可能性があるのです。
■ 回復力を止めていた「ZFP384」
今回さらに重要だったのが、「なぜ回復が途中で止まるのか」を解明した点です。
研究チームは、
👉 ZFP384
という転写因子が、ミクログリアの修復モードを停止させる可能性を発見しました。
脳卒中後の脳では、
TGFβ増加
↓
ZFP384増加
↓
修復遺伝子停止
という流れが起きていたと考えられています。
つまり脳は、“まだ回復途中”にもかかわらず“通常モードへ戻ろうとしていた”可能性があるのです。
この発見は、「脳卒中後の回復には限界がある」という従来概念を見直すきっかけになるかもしれません。
■ 新しい治療戦略「ASO-Zfp384」
研究チームは今回、ZFP384を抑制するアンチセンス核酸医薬「ASO-Zfp384」を開発しました。
脳梗塞マウスへ投与した結果、
・神経栄養因子産生維持
・シナプス修復促進
・髄鞘修復促進
・神経症状改善
などが確認されました。
さらに注目されたのは、発症1週間後〜1ヵ月後でも効果が示された点です。
これは将来的に、
👉 急性期を過ぎた後の回復支援
👉 リハビリ期の治療戦略
につながる可能性があります。
もちろん現時点ではマウス研究段階であり、ヒトへの応用には安全性や副作用の検証が必要です。
しかし、“脳が持つ回復力そのものを支える”という考え方は、今後の脳卒中医療に大きな影響を与える可能性があります。
■ 健康支援でも「回復環境」が重要になっている
今回の研究は、栄養学にも通じる部分があります。
近年の健康支援では、「不足を補う」だけではなく、「身体が回復しやすい状態をどう作るか」が重視されるようになっています。
例えば、
・睡眠不足
・慢性炎症
・血糖変動
・ストレス過多
などは、身体の回復環境へ影響する可能性があります。
もちろん、「栄養で脳卒中が治る」という意味ではありません。
しかし、 “身体が本来持つ回復力”を支える視点は、現代栄養学でも重要なテーマになっています。
■ 今日からできる“小さな一歩”
回復環境を整えるために、今日からできることは意外と小さいかもしれません。
例えば、
👉 睡眠時間を30分増やす
👉 食事を抜かない
👉 長時間座りっぱなしを減らす
👉 深夜までスマホを見続けない
そんな小さな積み重ねも、「回復しやすい身体環境」につながる可能性があります。
■ 結論
東京科学大学らの研究グループは、脳卒中後の脳でミクログリアが神経修復を支援する一方、ZFP384が回復力を停止させる可能性を発見した。さらに、ZFP384を抑制するアンチセンス核酸医薬「ASO-Zfp384」によって、脳の回復力を維持できる可能性を示した。本研究はNature誌に掲載されている。
■ 栄養コンシェルジュにつながる視点
栄養コンシェルジュでは、「何を食べるか」だけではなく、
👉 「身体でどう利用されるか」
👉 「回復しやすい環境をどう整えるか」
まで含めて考えることを重視しています。
同じ栄養素を摂取しても、
・睡眠
・炎症状態
・ストレス
・生活習慣
によって身体での利用状況は変わる可能性があります。
だからこそ、 “食べ物に善悪はない” “目的や状態に合わせて選択する”という考え方が重要なのかもしれません。
栄養コンシェルジュ講座では、代謝、炎症、回復環境、行動変容まで含めた“現場で使える栄養学”を体系的に学ぶことができます。
■ 参考文献
Jun Tsuyama et al. Nature. 2026. “Sustaining microglial reparative function enhances stroke recovery” DOI: 10.1038/s41586-026-10480-0
東京科学大学 研究発表資料
■ 記事に関するFAQ
Q1. 今回のNature掲載研究では何が明らかになったのですか?
A. 東京科学大学らの研究では、脳卒中後の脳には自然な回復メカニズムが存在し、ZFP384がその回復力を停止させる可能性が示されました。
Q2. ミクログリアは脳でどのような役割を持っているのですか?
A. ミクログリアは脳内免疫細胞として炎症制御を担うだけでなく、神経修復やシナプス再構築にも関与すると考えられています。
Q3. ASO-Zfp384とはどのような治療法ですか?
A. ZFP384の働きを抑制するアンチセンス核酸医薬で、脳卒中後の回復力維持につながる可能性が研究で示されています。
Q4. この研究はすでに人へ実用化されているのですか?
A. 現時点ではマウス研究段階です。今後は安全性や有効性を含めた臨床研究が必要とされています。
Q5. この研究が注目される理由は何ですか?
A. 「脳は治らない」という従来概念ではなく、“脳が本来持つ回復力を維持する”可能性を示した点です。
栄養コンシェルジュ講座FAQ
Q6. 栄養コンシェルジュは他資格と何が違うのですか?
A. 栄養素の暗記ではなく、代謝、炎症、回復環境、生活背景まで含めて考える実践型栄養資格です。
Q7. なぜ“回復環境”という視点が重要なのですか?
A. 身体は常に修復と回復を繰り返しているため、睡眠、炎症、血糖管理など“回復しやすい環境”を整える視点が重要と考えられています。
Q8. 医療資格がなくても栄養コンシェルジュは学べますか?
A. はい。トレーナー、美容関係者、一般の方など幅広い方が基礎から段階的に学べる構成となっています。
Q9. 栄養コンシェルジュではどんな内容を学べますか?
A. 栄養素だけでなく、血糖管理、代謝、炎症、生活習慣、行動変容支援など“現場で使える栄養学”を学べます。
Q10. 栄養コンシェルジュで学ぶことでどんな視点が身につきますか?
A. 「不足を補う」だけでなく、「身体が本来持つ回復力をどう支えるか」を考える視点が身につく可能性があります。
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